素粒子の結合定数の時間変化とOklo現象
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概要
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60年以上も前だがDiracが,万有引力定数は定数ではなく,宇宙の時間とともに変化しているのだと言って人々を驚かせた.実験的に確実な証拠は未だにないが,以来,物理定数に対する素朴な観念はゆらぎ,それは今の統一理論の試みの中にも受け継がれている.特に素粒子の結合定数といわれるもの,たとえば電子の素電荷が本当に変化しているかどうか,興味ある研究が続いている.これについても変化の証拠は未発見だが,観測的,実験的な上限値自身,重要な示唆を含む.その上限値として最も厳しい結果が,20億年前,地球のある場所(Ok1o)で,ウランが自然に臨界に達していたという,やはり驚くべき事実(自然原子炉)の探求から得られている.最近の研究を紹介する.
- 社団法人日本物理学会の論文
- 2000-09-05
著者
-
日高 洋
広島大学大学院理学研究科
-
藤井 保憲
日本福祉大学情報社会科学部
-
岩本 昭
日本原子力研究所物質科学研究部
-
岩本 昭
原研
-
日高 洋
広島大理
-
岩本 昭
日本原子力研究所物理部
-
日高 洋
広島大学大学院理学研究科 地球惑星システム学専攻
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