ホール効果の理論
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概要
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弱い磁場の下でのHall効果の一般論を, linear responseの理論に基づいて定式化する. 目的は相互作用の強い体系や, いわゆる不規則系のようにcarrierに対する一体近似が不十分な場合に適用することにある. 伝導率テンソルの非対角成分をゲージ不変な形に求めるという要請が, 一般論を進めるときの大きな手掛りとなる。まず nearly-freeな電子系に適用すると, ホール係数が(nqc)^<-1>からずれるのは電子の自己エネルギーに強い運動量依存性がある場合であることがわかる. 次に反強磁性CrのHall効果の温度依存性について新しい解釈の可能性を述べ, さらに結晶格子の影響の例として, interband transitionがどの位利くか評価する. 続いて不規則系の例を考える. いわゆる不純物帯の中にFermi準位のあるときのHall効果にはブロッホ帯とは異なった性質が見られるが, 不純物濃度が増して, 不純物帯がブロツホ帯的になると, Hall効果もそれに応じて変る筈で, その点を二元合金の簡単なモデルで調べた結果を紹介する.
- 社団法人日本物理学会の論文
- 1971-01-05
著者
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