教師のバーンアウト傾向を規定する諸要因に関する探索的研究 : 経験年数・教育観タイプに注目して
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究は, 教師のバーンアウト傾向を規定する要因について調べることを第1目的としている。208名の教師を対象に次の項目についての調査が実施された。(1)性格特性, (2)教師としての能力評価と理想の教師像, (3)仕事上のストレス, (4)サポート, (5)周りの同僚に対するイメージ, (6)バーンアウトという内容からなる。その結果, <達成感の後退>は, 性格特性の中でもNP(やさしさ・世話), 授業指導能力などの《指導性》と, 職場での人間関係やサポートなどの《関係性》により解消されることが示唆された。また<消耗感>は<達成感の後退>が強い者に多く見られ, 《関係性》によって抑制されるという点では<達成感の後退>と同様であったが, 《悩み》によって促進されるという特徴が示された。また若年群とベテラン群を比較した結果, 若年群の方が<達成感の後退>を強く感じていたが, その背景には授業指導に関する自信の低さがあることが示唆された。また, クラス運営を重視する授業指導志向タイプと, 子どもとの関係性を大切にする関わり志向タイプを比較した結果, 前者では授業能力の評価がバーンアウトに関与するのに対し, 後者では同僚との人間関係がバーンアウトを防止するのに重要な機能を果たすことが示唆された。
- 2000-03-30
論文 | ランダム
- 肝臓・腎臓 腎再生の可能性 (第5土曜特集 再生医学--臨床と研究の最前線) -- (臨床編)
- 第一大臼歯欠損例の咀嚼能力と一本義歯の咀嚼効果
- 次世代の送電線はこうなる--送電線用SiC繊維強化Al複合線の界面反応と長期信頼性評価 (特集 複合材料の新しい試み)
- B-1-79 人体UWB通信における伝送路損失特性の解析(B-1.アンテナ・伝播B(アンテナ一般),一般講演)
- 多発性骨髄腫 発生の分子機構 ゲノム不安定性 (造血器腫瘍--基礎・臨床領域における最新の研究動向) -- (基礎編 造血器腫瘍研究)