アメリカシロヒトリの生物学的研究 : XII.発蛾時期予察
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概要
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誘殺灯によるアメリカシロヒトリ成虫の誘殺曲線を解折した結果, 本種第1回成虫 (蛹で越冬した第2世代の成虫)の発蛾時期は次の式で予察できることがわかった。Y=0.018X-0.099ここでYは誘殺数の累積百分率のプロビット, Xはその年のはじめからの10℃以上の積算温度である。これによると50%羽化日は10℃以上積算温度277日度に達した日であって, 別の報告(ITO, et al., 1970)で求めた産卵最盛日の有効積算温度300日度と矛盾しない。ただし, この方法によっては第2回成虫(第1世代成虫)の発蛾時期はうまく予測できない。これは, 幼虫・蛹期に高温による発育遅延があるためだと思われる。
- 日本生態学会の論文
- 1970-04-01
著者
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遠藤 亘紀
Chiba Prefectural Agricultural Experiment Station
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伊藤 嘉昭
National Institute of Agricultural Sciences