痙性片麻痺患者における足関節他動運動時の生体力学的特性に関する研究
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概要
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痙性片麻痺患者と健常者を対象に,等速度運動装置を用いて足関節の他動運動によって生じる抵抗トルクを計測し,他動運動の角速度および膝関節肢位を変えて足関節伸展時の筋硬度を解析した.角速度10度/秒での麻痺側筋硬度は,非麻痺側および健常者群に比較して有意に増大していた.一方,50および100度/秒での麻痺側筋硬度の増加の程度は,伸張反射の有無に影響されなかった.麻痺側筋硬度は膝伸展位で増大し,また麻痺や痙縮の重症度とも相関した.これらのことから,不動や廃用に基づく筋・腱・関節・軟部組織由来の粘弾性の変化が,麻痺側の筋緊張亢進に強く関与しているものと推察された.(リハ医学 2001;38:259-267)
- 2001-04-18