養殖ハマチの成長速度におよぼす水温と魚体大きさの影響について
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概要
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From the viewpoint of pisciculture, it is especially valuable to study the growth rate of fish cultured under favorable environmental conditions. Expected growth rate of yellowtail juveniles cultured in fishfarms was expressed as a function of body weight and water temperature, other growth-affecting factors being "normal"; that is, d(W/W∞)/dt=λ(1-W/W∞){ln(1-W/W∞)-1}γ, where W is the body weight at time t and W∞ is the possible maximum body weight. A parameter λ depends upon environmental temperature and is characteristic of species of fish. The previous analysis of growth data had been based on the assumption that an exponent γ was independent of water temperature. However, more recent data demonstrates that the value of γ also varies with water temperature. If the growth rate observed is different from that expected, the underlying environmental factors responsible for this growth difference will then have to be found. We re-examine the data from several published observations on the growth of yellowtail cultured in fishfarms different in shape, structure, renewal rate of sea water, and stocking density, and present certain facts and inferences which we believe should be taken into account in management of fishfarms.養殖ハマチの期待される(基準となる)成長を経験的に解析整理することは, 収容密度の検討, 給餌計画の樹立, 環境条件の適否診断, 生産量の予測などを含めた養殖場の管理上きわめて重要なことである. 養殖ハマチの成長は多くの要因とそれらの相互作用によって影響される. これらの中で, 餌料が量的に十分, 質的に適正として, その他の環境諸条件が正常であるとみなした場合における成長速度(これを期待成長速度とよぶことにする)を魚体重と水温の関数として表わすことができる. 前報において次のような経験式を示した. d(W/W∞)/dt=λ(1-W/W∞){ln(1-W/W∞)-1}γ ここで、Wはtにおける魚体重, W∞は理論的最大魚体重である. パラメータλは魚種, 水温に依存するようである. 前報では指数γを魚種によってきまる定数と仮定したが, その後の成長データ解析によって, このγ値もまた温度の関数であることを見出した. 成長速度は環境諸要因の総括的作用の結果である. したがって, 実際に観測された成長速度を期待成長速度と比較対照することにより, 環境の適否を診断する手掛りが得られる. このような視点から, いくつかの養殖場について, 環境診断を試みた.
- 香川大学の論文
- 1978-03-01
著者
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