プロトプラスト由来イネの自殖第一代植物の特性と収量性
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概要
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私達はイネ4品種(日本晴,祝糯,藤坂5号,農林14号)のプロトプラストに由来する再分化個体の特性を究明することおよび望ましい表現型の体細胞変異体を育種的に利用することを目的として,特性検定試.験と品種育成試験を行っている。プロトプラストから再分化した当代のイネ(Pt1植物)の特性については既に報告した。しかし,各品種のPt1植物は日本晴以外は,個体数も多くなく水田移植の際の苗令も,種子から育苗した対照とは若干異なっていた。ここでは農林14号を除いた3品種のPt1植物のうち,ほぼ正常に近い植物を選び,それらをこみにして得た自殖第1代の植物(Pt2植物)について,実用規模で調査した結果を報告する。 Pt2と対照を合計した栽培面積は,日本晴14a,祝糯5a,藤坂5号4aであり,それぞれPt2と対照で切半した。3品種のうち,藤坂5号のPt2では,約25%の`ch1orina'突然変異体が分離し,大部分の`chlorina'植物は,水田移植後,4週間前後で枯死した。それ故,藤坂5号の形質,収量調査は生き残ったPt2植物を用いて行った。なお他の2品種のPt2植物では形質の分離は認められなかった。
- 日本育種学会の論文
- 1989-03-01
著者
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島本 功
奈良先端大バイオ
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島本 功
奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科
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林 泰行
植物工学研究所
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経塚 淳子
奈良先端大バイオ
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小倉 久和
石川県農業短期大学
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経塚 淳子
植物工学研究所
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島本 功
植物工学研究所
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林 泰行
植物工学研
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