カンキツ果実の発育中における抗酸化機能の推移(収穫後の貯蔵・流通)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ウンシュウミカンの'石地ウンシュウ'および'南柑20号', '不知火'ならびにレモン'リスボン'の果実発育中における抗酸化機能と総フェノール濃度およびアスコルビン酸濃度との関連を検討した.一般にスーパーオキサイドアニオン(O_2^-)ラジカル消去活性は, 各カンキツ果実の果皮で発育を通じて高かった.果肉での活性は'不知火'および'リスボン'を除き, 成熟に向け減少した.果実中の1, 1-ジフェニル-2-ピクリルヒドラジル(DPPH)ラジカル消去活性の変化は, O_2^-のそれらと異なった.果皮中のDPPHラジカル消去活性は各果実で満開後日数とともに減少したが, その活性は収穫時に再び増加した.果肉中のそれらの活性は'不知火'および'リスボン'を除いて満開後の日数とともに減少した.果皮中の総フェノール濃度とアスコルビン酸濃度は, 果肉に比べ高かった.果肉中のアスコルビン酸濃度は果実の発育初期に高かったが, '不知火'および'リスボン'を除き, 一般に成熟に向けて減少した.これらの結果は, カンキツ果肉においてアスコルビン酸が活性酸素消去活性に影響している可能性を示唆する.
- 園芸学会の論文
- 2002-04-01
著者
-
近藤 悟
広島県立大院生物生産システム研究科
-
中谷 宗一
広島農技センター果樹研究所
-
津田 和彦
広島県立大学生物資源学部
-
武藤 徳男
広島県立大学生物資源学部
-
中谷 宗一
広島県農業技術センター果樹研究所
-
近藤 悟
広島県立大生物資源学部
-
武藤 徳男
広島県立大学大学院生物生産システム研究科
-
武藤 徳男
広島県大 生物資源
-
武藤 徳男
県立広島大学生命環境学部・院生命システム科学
関連論文
- 天然素材からの生理活性物質の開発と機能性評価
- カンキツ果実の水分ストレスとキサントキシン、アブシシン酸およびジャスモン酸
- 貯蔵中のランブータン果実の細胞壁代謝に及ぼす低温障害の影響
- オウトウ果実の発育に及ぼす生理活性物質ジャスモン酸の役割
- カンキツ果実の発育中における抗酸化機能の推移(収穫後の貯蔵・流通)
- リンゴ果実におけるジャスモン酸類とアブシジン酸の相互関係およびアントシアニンの蓄積に及ぼすジャスモン酸類の促進効果
- ブドウ果実の発育とジャスモン酸の変化およびその機能
- 電気分解水によるイネいもち病防除の検討
- ランブータン果実発育中のポリアミン濃度の変化および低温障害とポリアミンとの関連
- 果実発育時のオウトウ樹における環境条件および樹冠構成要素が光合成および光合成産物の転流に及ぼす影響
- リンゴ果実のカルス形成に及ぼすジャスモン酸の促進効果
- オウトウ '佐藤錦' 果実発育中の細胞壁多糖類代謝および代謝に及ぼすジベレリン処理の影響
- リンゴ果実におけるジャスモン酸、アブシジン酸、エチレンの相互関連および細胞分裂、アントシアニン蓄積に及ぼすジャスモン酸の刺激的な影響
- 果実の発育におけるアブシジン酸とジャスモン酸の機能
- リンゴ'ふじ'および'王林'の開花とインドール酢酸との関連
- 2, 4-DP処理とラ・フランス果実の樹上追熟中における細胞壁代謝
- 水分ストレスがミニトマト果実の発育と糖および窒素含量に及ぼす影響
- クエン酸鉄(III)アンモニウム溶液浸漬法による鉄高含量葉菜類の生産:処理溶液のpH・鉄濃度と葉部の鉄含量との関係
- 浸漬法による外生L-アスコルビン酸のレタスおよび葉ネギへの導入
- 昼夜温度差(DIF)がカイワレダイコンの胚軸部伸長に及ぼす影響
- リンゴおよびオウトウ樹の着果と光合成特性
- 外因性物質によるメタロチオネインの誘導機構 インターロイキン-6を介する第3の制御系が存在
- Hinokitiol Induces Differentiation of Teratocarcinoma F9 Cells
- ピペリンによるマウスおよびラット小腸粘膜チトクロムP450誘導作用
- 日照条件がアスパラガス若茎のルチン, アスコルビン酸およびクロロフィル含量に及ぼす影響
- 日照条件がアスパラガス若茎の色, ポリフェノール含量および抗酸化活性に及ぼす影響
- 有色ダイズの子実特性と抗酸化活性における品種間差異(日本作物学会第216回講演会要旨・資料集)
- 有色米の抗酸化能に関する研究 : 品種間差異と栽培条件の影響(日本作物学会第216回講演会要旨・資料集)
- モモ果実の発達に伴う内生アブシジン酸およびその代謝産物の変化と 9-cis-epoxycarotenoid dioxygenase (NCED) 遺伝子の発現解析
- 大麦赤紫蘇飲料の摂取がスギおよびヒノキ花粉症患者の症状に及ぼす影響
- オバルブミン感作鼻炎マウスに対する大麦醗酵エキスの効果
- 有色米の抗酸化活性とポリフェノール成分の品種間差異
- カンキツ類の三倍体品種の育成(第1報)ウンシュウミカンと四倍体ポンカンの交雑による雑種三倍体の作出
- カンキツ類の多胚性二倍体植物と四倍体植物の交雑による三倍体植物の作出
- 3. 神経細胞分化におけるビタミンCの増強作用(第123回会議研究発表要旨,ビタミンC研究委員会)
- Effects of the Gastric Juice Inhibitory Substance from Streptomyces bottropensis on Gastric Secretion and Experimental Ulcerations in Rats
- 2-III-7 ビタミンCとポリフェノール化合物の体内動態と生物活性の比較(一般研究発表,日本ビタミン学会 第58回大会研究発表要旨)
- 5.ポリフェノール化合物とアスコルビン酸の抗酸化活性の評価 : 消化管吸収動態からの考察(第116回会議研究発表要旨,ビタミンC研究委員会)
- 4.酸化ストレス誘導性溶血モデルを用いた安定型アスコルビン酸誘導体の抗酸化活性の検討(第116回会議研究発表要旨,ビタミンC研究委員会)
- マンゴー果実の発育に関わるジャスモン酸の役割および貯蔵中における水分ストレスの制御効果
- 高血圧自然発症ラットにおけるモリンガ葉水抽出物の抗高血圧作用
- オウトウ果実の発育中におけるキサントキシン濃度の推移
- アブシシン酸代謝物質の定量分析用内部標準物質
- オウトウ果実におけるアブシシン酸代謝、特にキサントキシンからエピジヒドロファゼイン酸
- リンゴ果実におけるアブシシン酸代謝、とくにキサントキシンからエピジヒドロファゼイン酸まで
- 1-MCPおよびジャスモン酸が影響するリンゴ果実の香気成分合成
- 数種熱帯果実の抗酸化活性および低温障害
- リンゴジャムおよびカンキツ類マーマレードの加工工程における抗酸化性の変化
- 数種熱帯果実およびそのジャム製品の抗酸化活性
- スペルミンによって影響されるマンゴスティンの内生ジャスモン酸と低温障害の関係
- 甘ガキおよび渋ガキ品種ならびに含有成分の抗酸化活性の比較
- 環境要因および栽培技術とネイハキンカン果実の抗酸化活性
- マンゴスティン果実の発育中におけるポリアミンの推移および貯蔵中における低温障害とポリアミンの関係
- レモンおよびリンゴ果皮の抗酸化成分・機能に及ぼす光の影響
- リンゴおよびカンキツ果実の抗酸化活性と光条件
- 根端培養によるカンキツの台木の植物体再生
- ウンシュウミカンの主幹形整枝法に関する研究 : (第3報)根域制限栽培下での強い側枝の形成が樹体の生育に及ぼす影響
- 多胚性カンキツ品種の雑種獲得の効率化に関する研究-5-スイ-トオレンジの胚数の品種,系統間差異について
- 多胚性カンキツ品種の雑種獲得の効率化に関する研究-4-高温条件がキングマンダリンとフナドコの胚数に及ぼす影響
- オレンジ(Citrus sinensis Osb.)胚珠からの珠心カルスの誘導と再分化植物体の均一性について
- 多胚性カンキツ品種の雑種獲得の効率化に関する研究-3-高温処理によるミネオラタンゼロとスイ-トオレンジの胚数の制御について
- カンキツ類の珠心胚形成に関する研究-3-胚珠培養における多胚性品種と単胚性品種の胚様体形成能の差異
- ネ-ブルオレンジの台木に関する研究-2-台木と穂木の組合せによる根群の発育及びスチムピッティングの発生の差異について
- 多胚性カンキツ品種の雑種獲得の効率化に関する研究-2-ウンシュウミカンの胚数の系統間差異について
- 1977年の寒波による被害から見たカンキツ類の耐寒性
- カンキツ類の珠心胚形成に関する研究-2-花らいの胚珠における珠心胚始原細胞の形成とその分裂能力〔英文〕
- クライマクテリック型果実マンゴーのアブシシン酸代謝および水分損失との関連
- マンゴスティン果実の低温障害に関わるポリアミンとアブシシン酸
- マンゴスチン果実の発育及び成熟中のアブシジン酸代謝
- リンゴ'つがる'の後期落果および貯蔵中の果実品質に及ぼすアミノエトキシビニルグリシン(AVG)ならびに2,4-DPの影響
- リンゴの結果とIAA、無機成分含有率、糖含量との関連
- 1.体液中のアスコルビン酸(ビタミンC)の輸送動態と生理的意義 : 胃液や卵胞液中のアスコルビン酸に関する研究(第112回ビタミンC研究委員会研究発表要旨)
- マウス卵子の体外受精における精子侵入に対するヒアルロニダーゼ阻害剤の影響
- ブタ裸化卵子の体外成熟培養時におけるアスコルビン酸2-O-α-グルコシドによる雄性前核形成および初期発生への促進効果
- 安定型アスコルビン酸誘導体の酵素合成
- 1-II-8 体外培養卵の細胞質成熟に関与するアスコルビン酸の動態
- ブタ卵の体外受精時における精子侵入に対するオリゴ糖の作用
- Streptomyces bottropensis F4708の培養濾液から胃液分泌抑制物質の精製とその性質
- L-Ascorbic Acid α-Glucoside Formed by Regioselective Transglucosylation with Rat Intestinal and Rice Seed α-Glucosidases : Its Improved Stability and Structure Determination
- リンゴ果実の発育中におけるアントシアニン生合成遺伝子発現の推移
- Streptomyces sp.の菌体から抗炎症成分としての脂肪酸類の分離と同定
- Purification and Partial Characterization of the Gastric Ulcer Inhibitory Substance from Culture Filtrate of Bacillus subtilis H
- Identification and Biological Activity of Fatty Acids as a Gastric Secretion Inhibitory Principle from Dried Brewer's Yeast
- Biological Properties of the Gastric Juice Inhibitory Substance produced by Streptomyces bottropensis F4708
- B.subtilis Hの産生する胃酸分泌抑制物質
- ジャスモン酸の生理活性作用とリンゴ着色促進効果 (特集 果樹における植物成長調節剤の最新利用技術)
- リンゴ、オウトウ果実における内生ジャスモン酸、ジャスモン酸メチルエステルの変化およびアブシジン酸との関連
- 駆血と固定が筋萎縮に与える影響 : ラットを用いた実験的研究
- 虚血再灌流後に起こる骨格筋の変化 : ラットによる実験的研究
- 駆血再灌流後の運動負荷が骨格筋に与える影響 : ラットを用いた実験的研究
- イチゴ葉の抗酸化作用及び抗アレルギー作用
- 食品の免疫調整作用 ([第56回日本体質医学会総会]) -- (シンポジウム 機能食品(サプリメント他)と体質改善)
- Bacillus subtilisによって活性化された牛血清から子宮収縮活性ポリペプチドの単離とその性質
- 低線量X線の全身照射によるラット脾細胞のマイトジェン誘導幼若化の亢進
- 1-IV-11 ビタミンC及びポリフェノールの吸収動態解析ならびに抗酸化活性への関与(一般演題要旨,第65回大会講演要旨)
- 1.ビタミンC及びポリフェノール化合物の消化管吸収動態と抗酸化活性の比較評価(第140回研究委員会研究発表要旨,ビタミンC研究委員会)