インディカ型イネ3品種のいもち病抵抗性遺伝子の同定と単離
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概要
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インディカ型品種水原262号,北陸129号および四豊43号のいもち病抵抗性遺伝子の同定と単離をするために二つの方法を用いた.一つは韓国品種水原262号に用いた方法で,水原262号XレイメイのF3を2群に分け,1群にいもち病菌系統研54-20(O03.O)を,他の1群に青14-20(337.3)を接種して,両菌系に異なった反応を示した系統の遺伝子を同定・単離しようとするものである.両菌系に異なった反応を示す系統の存在は,これらの系統が両菌糸問で異なる非病原性遺伝子に対応する抵抗性遺伝子Pi-i,Pi-k,Pi-ta,Pi-b座の遺伝子のどれかを持つことを暗示している.他の一つは目的の品種の持つ全主働遺伝子を同定・単離をしようとするものである.農林29号×北陸129号,農林22号×四豊43号のF3を用いた.何れも抵抗性・罹病性が3:1に分離する系統の抵抗性個体を選抜し,以後その遺伝子の固定を計った.固定を完了したと考えられた頃,それらの系統を判別品種や他の選抜系統と交配してそのF2世代で対立性検定を行った.
- 日本育種学会の論文
著者
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清沢 茂久
筑波国際農業研修センター
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古谷 隆司
筑波国際農業研修センター
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PURBA Donna
筑波国際農業研修センター
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Kiyosawa Shigehisa
筑波国際農業研修センター
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Purba D
筑波国際農業研修センター
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Kiyosawa S
筑波国際農業研修センター
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