北上川流域で起きる「朝曇り」 : NHM統合環境の利用例
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概要
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東北北部太平洋側の奥羽山脈と北上山地の山間を流れる北上川流域では,夏に湿った南風が卓越する場合がある.このとき,北上川流域では夜間に層雲が広がって曇るが,日の出後数時間で層雲が消散して晴れる「朝曇り」現象が報告されている.今回,北上川流域で起きる「朝曇り」についてNHM統合環境(パソコン版気象研究所非静力学モデル)を使って数値実験し,下層雲の発現・解消の仕組みを調べた.その結果,(1)奥羽山脈で起きる斜面上昇風によって,仙台平野北西部に下層雲が生成される,(2)夜間の陸面温位の低下に伴い北上川流域に下層雲が広がる,(3)日の出後,陸面温位が上昇するにしたがって北上盆地の北部と仙台平野西部から下層雲が消散する,などが明らかになった.
- 社団法人日本気象学会の論文
- 2002-05-31
著者
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