3倍性Brassica雑種の子房の試験管培養 : 1.培養基について
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概要
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二貫目体菜(Brassica chinensis L., 2x)とチーフ白菜(B. pekinensis Rupr., 4x)は交雑不和合である(第3表)。その生理学的機構を解明する一手段として、交雑授粉した子房を人工培養し、子房の発達・雑種胚の形成などを観察した培養基にはNitschの基本培地に生長促進物質(IAA、カイネチン、ジベレリン酸)や他の栄養物質(トマトジュース、イースト抽出物、カゼイン加水分解物、ココナットミルク)を種々の組合せで添加したものを用いた。2x×4x、4x×2x、2x×2x、4x×4x(後2者は対照)の交配を行なった子房を授粉4日後に切りとり、上記の培養基に植え、22℃、100ルックスで36日間培養した。4x×2x雑種はイースト抽出物(1個体)、カゼイン加水分解物(1個体)、カゼイン加水分解物+カイネチン(1個体)、カゼイン加水分解物+ココナットミルク+ジベレリン酸(1個体)を含む培養基から、2x×4x雑種はココナットミルク(1個体)、ココナットミルク+ジベレリン酸(1個体)を含む培養基から得られた。イースト抽出物、カゼイン加水分解物の添加からは4x×2x雑種が、ココナットミルクの添加からは2x×4x雑種が得られたので、相反交雑の雑種胚は異なった栄養要求性をもつと考えられる。
- 1968-06-30
著者
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