移動する熱源に対するゆっくり回転している大気の非線形応答 : 金星大気に関連した数値実験
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概要
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移動する熱源に対するゆっくり回転している大気の3次元的応答を球面上の多層のプリミティブ方程式を用いて研究した。惑星の自転速度と太陽による加熱源の移動速度は金星の値に固定した。大循環は地面によって吸収される太陽光のみによって励起されると仮定した。このように励起された大循環の上方熱輸送によって、大気の安定成層が形成されるが、その効果を調べるために、中立成層の状態からモデルを数値積分した。標準の数値実験においては、夜昼間の直接循環が常に卓越した。赤道上の温度極大の点は太陽直下点から60度遅れている。夜昼間の水平方向の温度差は非常に小さかった(最下層で0.16K)。循環によって形成された大気の成層は夜側においても非常に小さかった。一太陽日を金星の一太陽日(117日)の1/2や1/4と仮定した数値実験においては、直接循環に代わって東西一様な子午面循環が現れた。
- 社団法人日本気象学会の論文
- 1998-10-25
著者
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