衛星による1993年モンスーン期のチベット高原の降水量特性
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概要
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1993年モンスーン期のチベット高原の降水量分布をGMS/IR, SSM/I衛星データにより推定し、地点降水量及びXie and Arkin(1997)のデータと比較検討した。雲量、積雲対流およびマイクロ波の散乱を指標とする3種類の推定手法を用いた。赤外データによる推定値により、高原南東部の2つの極大域やヒマラヤ後面の帯状過小域が示されたが、マイクロ波による推定値は観測頻度が少ないために代表的な分布が得られなかった。赤外データによる推定量を合成し、降水量の昼夜の差の分布と雨季開始に伴う降水分布変動を明らかにした。大地形に依存した昼夜の降水量分布の違いが明瞭に示された。高原上の雨季開始には循環場と連動した異なるフェーズが見られた。6月中旬に高原南東部で開始する降水は、500hPaレベルの偏西風蛇行に伴う南西気流の侵入に依存し、7月中旬以降はチベット高気圧が確立し南部のみで断続的な降水が見られるようになる。メソ降水系の地域依存性と雨季開始に向けた過渡期の研究に関する重要性を議論した。
- 1998-08-25
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