日本海寒帯気団収束帯帯状雲に沿って発達するメソβスケールの渦列 : 数値シミュレーション
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概要
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高解像度3重ネスティングの静力学近似数値モデルによって、日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)に沿って発達するメソβスケールの渦列がうまくシミュレートされた。再現された重要な特徴には、直径数1Okmの「目」に似た構造と、それを取り巻くスパイラル状の上昇流の帯が含まれている。再現された渦列は最初、JPCZに沿う1O^<-3>s^<-1>のオーダーの正の渦度が集中した帯の折れ曲がりとして現れる。その折れ曲がりが次第に鋭くなっていき、4-8時間のうちに、ついにはその渦度の帯の谷が巻き込んで、乾いた目とスパイラル状の上昇流の帯を伴った、気圧偏差2-4hPaのメソβスケールの低気圧を形成する。この目および近接した湿った上昇流域は暖気核で特徴づけられる。シミュレートされた渦の、空間スケールと発達の時間スケールの理論との一致、及び、エネルギー論による解析は、渦の主要な発達機構としてバロトロピックシアー不安定を示している。
- 1993-02-25