マルチ栽培における環境変化と生育 : 第3報 生育経過の作物間比較
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概要
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陸稲,落花生,甘しょを用いて標準的なマルチ栽培を行ない,生長解析の面から暖地における生育特性を解析した。主な結果は次のとおりである。1)各作物ともマルチで増収するが,甘しょの増収が最も高く,ついで落花生,陸稲であった。2)暖地におけるマルチは,LAIの早期の確保を容易にするが,LAI,NARの低下など暖地特有の後期凋落を軽減する効果は少ないことを認めた。この傾向は,分枝性の強い陸稲,落花生で著しく,甘しょでは少なかったが,これらの作物間差異は,増収効果の高低に反映することを認めた。したがって,暖地で安定した増収を図るには後期凋落を軽減させる対策が極めて重要である。3)落花生では短茎,少けつ性の早生品種が後期凋落も少なく,生産効率が極めて高く有望であることを明らかにし,このような特性をもつ品種の増収の可能性について考察を加えた。
- 日本作物学会の論文
- 1976-06-01
著者
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