大麦の播種密度と生育・収量
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概要
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大麦の安定生産のために播種量並びに条間と株間の違いが, 大麦の生育収量に及ぼす影響を調査し, 適当な播種密度を検討した。1. 播種量と条間を組合わせて検討した結果, 条間15〜20cmでは250粒/m^2播き, 条間25-30cmでは200粒/m^2播きで多収となった。条間25〜30cmの密播区(250粒/m^2)では株間が2.0cm以下となるため, 株間の競合が大きくなり, その結果麦の生育を抑制するものと考えられる。2. 条間と株間を組合わせて検討した結果, 条間, 株間が狭く密播になるほど増収したが, 千粒重, 容積重は低下した。したがって, 品質の確保に最適な播種密度は株間2.5〜2.0cm, 条間20〜15cm, 播種量250粒/m^2程度であると考えられる。3. 県内に普及している播種機のほとんどが条間25cm以上の機種である。これを利用する場合, 条間をできるだけ狭めるとともに, 株間を2.0cm以上として株間競合を緩和することが重要である。そのためにはm^2当たり播種量を10a当たり7.0〜8.0kg程度とし, 広い条間を年内生産量の確保で補うために9月下旬〜10月上旬播きのいわゆる早期播種の導入が必要と思われる。
- 日本作物学会の論文
- 1986-03-31
著者
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浅生 秀孝
富山県普及技術課
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浅生 秀孝
富山農試
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浅生 秀孝
富山県農試
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久保 良幸
富山県庁
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沢 豊則
富山県農業試験場
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寺西 敏子
新川農業普及指導センター
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寺西 敏子
富山県農業技術センター
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浅生 秀孝
富山県農業試験場
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沢 豊則
富山県農業試験場機械化実験農場
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浅生 秀孝
富山県普及技術課専門技術員班
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浅生 秀孝
富山県農業技術センター
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