VIII 新潟県における大豆の被害実態と技術上の問題点(<特集>北陸地域における昭和 55 年異常気象による水稲及び大豆被害の実態と解析)
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概要
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1)県内各地で実施した奨励品種決定調査では, 昭和55年の収量は前年にくらべて, 平坦地では増収し山間地では減収した。2)平坦地の長岡と山間高冷地の津南で, 55年のエンレイの結実日数が短縮したが百粒重は減少せず, 他の品種や他の場所でも百粒重と作柄の関係は明確ではなかった。3) 5月下旬〜6月前半の高温で初期生育が促進され, これによるm^2当り節数の増加でm^2当り莢数増加の可能性が広がったが, 山間高冷地では7月下旬〜8月上旬の着莢期に最低気温17〜19℃の異常低温が続いたため, 着莢率が低下して減収したものであろう。また平坦地では, 初期の節数増加がそのまま莢数増加に直結して増収したものとみられる。4) 55年はウイルス病多発生の徴候がみられ, 発生相の把握, 抵抗性品種育成, 安定的採種技術の確立などが今後の課題となろう。
- 日本作物学会の論文
- 1981-08-16
著者
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