窒素無機化過程とアンモニア化成量
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
水田土壌のアンモニア化成量(風乾土を30℃,4週間湛水保温静置した際に生成するアンモニア態窒素量)の意義を探るために,湿潤土と風乾土の窒素無機化過程の比較,全窒素量と無機化窒素量との関係,堆肥粉末添加による無機化窒素量の変化などを調べた.この実験には主として6か所の長期肥料連用水田の作土層から採取した土壌を供試した.得られた結果を要約すれば,以下のとおりである.1)湛水保温静置した風乾土のアンモニア生成量(N_d)と湿潤土のアンモニア生成量(N_w)との間には,N_d=K・N_w(15〜30℃)の関係が見出された.比例定数Kは,施肥管理方式には左右されにくく,各土壌の種類ごとにほぼ一定していた.2)湛水保温静置した土壌のアンモニア生成過程は2期に区分できることが確かめられた.第I期の間はアンモニア生成量(y)と土壌の全窒素含量(x)との間には,y=k(x-a)(aは土壌の種類に固有な定数,kは保温静置の期間・温度に依存する変数)の関係が認められた.第II期にはこの関係式が成立しなくなった.またアンモニア化成量は第I 期と第II期との境に位置していることが明らかになった.3)無肥料区土壌に堆肥粉末を加え,湛水保温と乾燥をくり返すと,アンモニア化成量(y)と土壌の全窒素含量(x)との間の関係が,上述のy=k(x-a)という式に従うようになることが見出された.
- 1985-10-05
論文 | ランダム
- 都市におけるTV受信の所要電界強度
- 4a-B-16 希土類化合物単結晶作製III
- 4a-B-14 USbの磁性と伝導
- 過敏性腸症候群 (特別企画 気になる胃腸)
- E-045 RSFとマルチコンディションHMMによる雑音ロバスト孤立単語音声認識(自然言語・音声・音楽,一般論文)