ケイ酸カリ肥料の組成と可溶率の向上

概要

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フライアッシュに硫酸カリウムと少量の水酸化マグネシウムと石灰粉末を加え,還元性雰囲気で950℃に30分焼成してケイ酸カリ肥料を作る場合の生成鉱物を解明し,異なるフライアッシュを用いて良質の製品を得る配合条件を見出すことを目的として研究し,大要以下の結論を得た.1)CaOを比較的多く含んでいるフライアッシュ(A)ではク溶性のKAS_2やC_2MS_2が生成しやすく,K_2O含有率28%でク容率が95%以上,SiO_267%に達した.2)CaOをほとんど含まずSiO_2の多いフライアッシュ(B)では,SiOを多く含み難溶生のKAS_4やKMS_3を生成しやすく,SiO_2を多く含み難溶生のKAS_4やKMS_3を生成しやすく,K_2O含有率28%ではク容率がK_2Oは76%,SiO_2は45%にすぎなかった,この場合,硫酸カリウムを多く加えてK_2O含有率を増すとク容率が向上したが,Aの場合に及ばなかった.3) Bの場合,CaOを添加するとC_2MS_2やC_2ASが生成し,KAS_4やKMS_3が生成しなくなり,K_2Oのク容率は90%以上になった.4)Bの場合,MgOの量を増すとク容率は向上したが,KMS_3が増すので,K_2Oのク容率は80%を超えなかった.5)ケイ酸カリ肥料の焼成物中には上記の各種鉱物以外にK_2Oを含むガラス質が存在した.このガラス質はK_2O含有率が少ないとク容率が低く,K_2O含有率の増加とともに増加し,K_2Oの一部は水溶性となった.
社団法人日本土壌肥料学会の論文
1990-06-05

ケイ酸カリ肥料の組成と可溶率の向上

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