^15Nトレーサー法による水稲根の活力診断
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概要
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水稲品種ツクシホマレ,水原258号,西海180号,西海183号,西海184号,西海185号,アケノホシを供試し,それらの ^<15>N区作土全層に微少量のトレーサー NH_4-^<15&t;N 水溶液を無作為に根をいためることのないように注入し,水稲の^<15>N吸収速度と根の ^<15>N atom % excess との関係を明らかにし,それらの活性および活力について検討した。 1)登熱期における水稲根の ^<15>N atom % excess と ^<15>N吸収速度としての根の活力との間にはかなり密接な正の相関関係があった。これらの関係を式で示せば,^<15>N_P≒α^<15>N_<R・ex.>+β となる。ただし,^<15>N_P および ^<15>N 吸収量/日および根の ^<15>N atom % excess である。α,βは生育時期および土壌条件によって定まる定数と考えられる。登熱期において検討した結果より,β≒0であるので,微少一定時間における根の ^<15>N atom % excess は同じ環境条件では根の窒素吸収活性の尺度値を示していると考えられた。 2)登熱期 ^<15>N 施用微少一定時間における根の ^<15>N atom % excess (根の活性)は品種間差がかなりあり,これは熟期が進むにつれて衰えていった。日本稲のツクシホマレは登熱期全般に他の品種より高く経過した。水原258号も登熱期前期はツクシホマレに優る勢いであったが,後期にツクシホマレより低くなった。アケノホシと同程度であり,水原258号の50〜70%程度の強さであった。出穂3週間からはツクシホマレが他の品種に比べてかなり高く,水原258号はアケノホシなどと同程度の低さになった。出穂5週間後のツクシホマレの値は出穂期のそれの1/4程度,水原258号の値は1/9程度であった。
- 1989-10-05
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