歯表面の接触角測定および表面自由エネルギーに関する研究
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概要
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接触角測定法のうち新しく開発したSessile Drop Method (SDM) とこれまで知られているGonionic Method (GM) およびInterferometric Method (IM) との比較検討およびフッ化物およびレーザー処理によるエナメル質の表面性状 (接触角) の変化を熱力学的に解析する目的で, 親水性および疎水性ガラス, 2% NaF, 0.9% F-APFおよび8% SnF_2で4分間処理したエナメル質, さらに, CO_2およびYAGレーザー照射したエナメル質を用いて接触角を測定した. SDMによる接触角測定は, 親水性表面に適したIMあるいは疎水性表面に適したGMとは異なり, 親水性および疎水性の両表面に応用できることが明らかになった. SDMで測定した無処理エナメル質の接触角は62.8゜±8.6゜であった. フッ化物処理エナメル質のhydrophobicityは, NaF系フッ化物処理では親水性に, SnF_2処理では逆に, 疎水性に変化することが明らかになった. レーザー照射エナメル質のhydrophobicityは, CO_2およびYAGレーザーともに, 照射時間が長くなるほど疎水性に変化することが明らかになった. 以上の結果から, SDMによる接触角測定が歯科領域での応用に有効であることが明らかになった.
- 大阪歯科学会の論文
- 1992-02-25
著者
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