ミルディオマイシンの毒性試験の概要
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概要
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ミルディオマイシンの安全性評価のため各種の毒性試験を実施した.急性経口毒性(LD_<50>値)はラット雄で4300, 雌で4120, マウス雄で5060, 雌で5150mg/kgであった.眼一次刺激性および皮膚一次刺激性が認められたが, 皮膚感作性は認められなかった.ラットを用いた亜急性毒性試験では2500ppm以上の用量群に体重増加抑制, 飼料摂取量の減少, 淡黄∿淡褐色尿, 臓器重量の減少, 脂肪組織の発育不全, 肝実質細胞およびリンパ組織の萎縮が認められた.最大無作用量は雄で42mg/kg/day, 雌で41mg/kg/dayと判断された.マウスを用いた亜急性毒性試験では雄の100ppm以上, 雌の1000ppm以上の用量群に, 体重増加抑制および食餌効率の低下が, 高用量群(3000ppm)に血小板および脾重量の増加, 肛門周辺の腫脹, 肛門および直腸の粘膜壊死, 前胃の腺胃移行部粘膜肥厚, 腎尿細管萎縮, 慢性膀胱炎, 脾の髄外造血亢進像が認められた.最大無作用量は雄で3.24mg/kg/day, 雌で40.6mg/kg/dayと判断された.ラットおよびウサギを用いた催奇形性試験から, ミルディオマイシンによる催奇形性は認められなかった.細菌を用いたDNA修復試験および復帰変異試験においてミルディオマイシンは陰性であったが, チャイニーズハムスターの培養細胞を用いた試験では中用量において軽度な陽性を示した.薬理試験では, ミルディオマイシンの大量投与により運動機能の低下, 中枢神経系に対する抑制作用, 呼吸・循環器系および血液凝固に対する影響が認められた.ミルディオマイシンは昭和56年8月に非食用作物用の殺菌剤として登録された.
- 1994-08-20
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