こうじ菌産生物の毒性試験の概要
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概要
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こうじ菌産生物の安全性を評価するため, 各種毒性試験を実施したところ, 本剤はきわめて安全性の高い薬剤であることがわかった.本剤のラットおよびマウスにおける急性毒性はいずれの投与経路についても低く, 普通物に相当した.亜急性毒性試験はいずれの投与群についても, 血液学的検査, 血液生化学的検査, 臓器重量および病理組織学的検査において本剤の影響に帰せられる異常な所見は認められなかった.5.0%投与群では摂取量の低下, 体重の増加抑制が認められた.この投与群では投与第1日から摂取量の有意な低下を示しており, 飼料嗜好性に影響を与えたことが示唆された.変異原性は, 枯草菌を用いたDNA修復試験, 細菌を用いる突然変異性試験においてもまったく変異原性を示さなかったことより, 本剤の微生物突然変異誘起性は陰性であると考えられる.こうじ菌およびその生産物は古くから人々に利用されており, 特に日本では味噌, 醤油等の醸造発酵生産物の製造に広く使われている.本剤もこのこうじ菌を培養して生産しており, 同様の成分が味噌から抽出されている.職業アレルギー, 皮膚障害等に関する報告を見ても, こうじ菌およびその生産物に関したものはなく, これらはアレルギー源とはされていない.また, 薬効試験を依頼した諸研究機関の研究者の方々ならびに展示圃試験や実使用いただいた農家の方々からも本剤による眼や皮膚のかゆみ, かぶれ等の身体の異常に関する報告はない.また本剤は魚毒性も低く, 有用昆虫にも影響を与えず, 使いやすい薬剤といえる.このように本剤は低毒性で安全性の高い薬剤であり, 定められた使用方法および注意事項を遵守すれば有用な農薬であると考えられる.
- 1993-05-20
論文 | ランダム
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