ジフェニルエーテル除草剤処理キュウリにおけるポルフィリン類の HPLC 分析
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概要
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ジフェニルエーテル(DPE)除草剤およびDPE型化合物のキュウリのポルフィリン類に及ぼす影響をイオンペアHPLCにより調べ, 次のような結果を得た.(a)アシフルオルフェン-メチル(AFM)はプロトポルフィリノーゲンオキシダーゼの阻害あるいは5-アミノレブリン酸(ALA)合成系の促進によりプロトポルフィリンIXを蓄積させると報告されているが, 完全暗黒下で育てた黄化子葉および2, 2′-ジピリジルを同時に処理した白化胚軸にプロトポルフィリンIXの蓄積を促進させることはなかった.また, ALA合成系促進説に反し, 緑化子葉にプロトクロロフィリドの蓄積を促進させることもなかった.(b)ニトロフェンはプロトポルフィリンIXを蓄積させ, AFMと相似のHPLC図を与えることから, 作用機構もAFMと同じものと推定された.(c)光非依存型のメタ位置換DPEの作用機構は解明されていないが, 2, 2′-ジピリジルの共存下では緑化子葉および白化胚軸にマグネシウムプロトポルフィリンIXモノメチルエステルを蓄積させることがわかった.(d)DPE型の殺草作用を有するS-275[3-クロロ-2-[4-クロロ-2-フルオロ-5-(2-プロピニルオキシ)フェニル]-4, 5, 6, 7-テトラヒドロ-2H-インダゾール]およびOC-17595[エチル2-[4-ニトロ-1-(2, 3, 4-トリクロロフェニル)ピラゾリル-5-オキシ]プロピオナート]はプロトポルフィリンIXを蓄積させることから, その作用機構はAFMと同じものと推定された.(e)プロトクロロフィリド阻害剤とされるDTP[1, 3-ジメチル-4-(2, 4-ジクロロベンゾイル)-5-ヒドロキシピラゾール]はプロトクロロフィリドの生成を阻害することも, プロトポルフィリンIXを蓄積させることもなかった.
- 日本農薬学会の論文
- 1990-02-20
著者
-
後藤 武司
Naruto Research Center Otsuka Chemical Company
-
梅津 憲治
Naruto Research Center, Otsuka Chemical Company
-
内田 俊郎
Naruto Research Center, Otsuka Chemical Co., Ltd.
-
遠藤 慶典
Naruto Research Center, Agrochemicals Research and Development, Otsuka Chemical Co., Ltd.
-
添田 孝司
Research and Development, Agricultural Division, Hoechst Japan
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梅津 憲治
大塚化学株式会社鳴門研究所
-
梅津 憲治
大塚化学ホールディングス
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遠藤 慶典
Naruto Research Center Agrochemicals Research And Development Otsuka Chemical Co. Ltd.
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内田 俊郎
Naruto Research Center Otsuka Chemical Co. Ltd.
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添田 孝司
Research And Development Agricultural Division Hoechst Japan
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