水田土壌中のベンチオカーブと脱塩素ベンチオカーブのガスクロマトグラフィーによる定量における単体イオウの妨害除去法
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概要
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水田土壌中のベンチオカーブと脱塩素ベンチオカーブを抽出し, ガスクロマトグラフ(FPD, S用フィルター付き)で定量する場合に, しばしば, 大きいピークによって定量を妨害された.この妨害物質はガスクロマトグラフィーとGC-MSによる同定の結果, 土壌中からの単体イオウであることが確認された.イオウは, 分離のよいガスクロマトグラフ条件を選ぶと三つのピークに分かれた.これらはS_6∿S_8のイオウ同素体で, 主体はS_8であると推定された.イオウ(200∿1, 000μg)を含むヘキサン溶液50∿100mlにtetrabutylammonium hydrogen sulfate水溶液1ml, 無水亜硫酸ナトリウム4gと水20mlを加え, 20以上振とうすると, ヘキサン溶液中のイオウを完全に除くことができた.この操作を組み入れた土壌からの抽出法によって, 添加されたベンチオカーブと脱塩素ベチオカーブは, 分解されることなく, 90∿98%回収された.
- 日本農薬学会の論文
- 1982-02-20
著者
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