第二色盲者による現行教科書の色図版に対する評価
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概要
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小学校一年, 二年用算数および一年〜五年用社会の教科書に入っている色刷図版全てを第二色盲の被験者に評定させた。評定は, O(弁別しやすい), 1(弁別しにくい), 2(非常に弁別しにくい)の三段階で行なわれた。結果は次の通りである。一般的に, 第二色盲の混同色軌跡から予想された通り, 赤と緑の組合わせの弁別は難かしく, 小さい明度差はその傾向を助長するが, 彩度差は関係なかった。これらの図版の改善策は以下の通り。(1)赤と緑の直接の組合わせは避ける。(2)明度差はできるかぎり大きくとる。(3)赤と緑で図を画かなければならない時は, 黒・白・黄色などで縁どりをしたり, 記号を入れたり, 図の形を変えたりする。
- 日本色彩学会の論文
- 1985-08-30
著者
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