異照度レベルの下での白色度評価

概要

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照度レベルの変化に伴い, 蛍光増白試料の白さの見えがどのように変動するかについて調査をした。実験は白色度表示方法研究委員会で用いられた試料と同じもので, 5人の被験者が蛍光増白布を, 1人の被験者が蛍光増白紙を使用し, キセノン白色光源が100-11400lxの照度レベルの下で視感評価を行った。視感順位を正規化順位に直し, 試料の白色度指数を3つの白色度式を用いて計算した。各照度ごとに照度レベルの違いによる見えの相違に対して相関係数を求め, また同じ照度に対する被験者間の相関, マスクの有無による見えの影響などについての相関を調べた。その結果, 低照度レベルではいずれの被験者も高明度試料に高い順位をつけているが, 照度が上がるにつれて被験者には試料の蛍光性と色昧が知覚された。高照度では3人の被験者が蛍光性の高い試料群を白色度の上位に順位づけている。一方, 白紙試料の場合はいずれの照度においても, 全試料の順位はほとんど変化しなかった。現在の測色方法では照度に対する重みづけがほとんどなされていないので, なお検討すべき事は多々あろうが, 今後白さを表す白色度式に照度係数のようななんらかの措置が必要であろうと思われる。
1992-01-01