胎盤内巨大血腫(Breus' mole)の一例
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概要
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Breus' moleは胎盤胎児側の絨毛膜の直下に生じる巨大血腫であり稀な疾患である.本疾患は胎盤内に巨大な血腫が生じ退児胎盤の循環が損なわれ,予宮内胎児発育遅延(IUGR)や予宮内胎児死亡をきたす頻度が高く,児の予後が不良であることが多いとされている.今回我々は,IUGR及び妊娠中毒症を伴い出生前よりBreus' moleを疑い,生児を得ることができた症例を径験したので報告する.症例は38歳の初産婦で初期より当院外来にて経過を見ていた.妊娠32週の検診時に高血圧,蛋白尿,浮腫を認め妊娠中毒症の診断を受け33週5日に胎盤内に血腫の存在を認め入院管理となった.入院時の血腫の大きさは長経41.6mm厚さ38.4mmの血腫であったが徐々に大きくなり35週1日長経48.6mm厚さ43.4mm,36週2日胎児仮死所見出現時には長経100.6mm厚さ100.4mmまで大きくなり,緊急帝王切開術を施行(児1730g,男児,Apger score 8-10-10)分娩となった.胎盤は凝血魂と梗塞層が認められ,Breus' mole と診断した. (Kitakanto Med」2003 ; 53 :319〜321)
- 北関東医学会の論文
- 2003-08-01
著者
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