竹材の性質に関する研究(第8報) : 竹の節間内に於ける材質の変化
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
竹の1節間内に於ける比重及び圧縮強度の変化状態に就て實験を行い、その結果から比較的均一な材質を有する部分を求めた。 マダケ及びモウソウチクから稈壁厚を異にし兩端に節を有する竹筒を5個選出し、各竹筒から水平方向及び稈軸方向の十文字に試験片を製作した。(第1圖参照) 得られた結果は次の如し。 1.水平方向。材質の変化は稈軸方向に比して少い。(第1表参照)。 2.稈軸方向。 a.稈壁厚。節の附近では壁厚は大となるが、その範囲はマダケでは節の上下約15%宛又モウソウチクは下方約10%、上方約15%である。節の影響のない部分では共に下方から上方に向つて薄くなる傾向がある。(第2圖参照) b.試験時比重。節の附近で変動を生ずるが、中央部の比重との間に有意差の認められた部分はマダケで節及び節の上方約10%迄である。上下雨節の間には有意差は認められなかつた。 c.圧縮強度。マダケ及びモウソウチク共に節附近で強度は減少し、節では最小植に達する。節の影響の及ぶ範囲はマダケでは節の上・下方約5%宛又モウソウチクは約10%宛である。又上下兩節の間には有意差は認められなかつた。3.変異係数。総括的に稈軸方向の中央80%の部分の変異係数は水平方向よりも小である。故に比較的均一性を有する材料を1節問内から得るためには、中央部80%に於て稈軸方向に連続して求ればよいと言う結論を得た。
- 九州大学の論文
九州大学 | 論文
- Sprague-Dawleyラットの脂質代謝,免疫機能に及ぼすイチョウ葉および竹エキス粉末の摂食効果
- 斜面, ライパリアンゾーンの水分状態と流域スケールの流出の関係 : 御手洗水試験流域における観測例
- SOI基板を用いた新規AWGデバイスの作製
- Si基板上へのSiC超薄膜形成とSiCをバリアー層とする共鳴トンネルデバイスの試作
- 「『葉隠』にみる家臣の『譜代』意識と御家の『家風』」