胃癌における壁在リンパ節個数と予後との関連に関する検討
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概要
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胃癌における壁在リンパ節摘出個数と予後との関連を検討した.D_2以上の郭清をともなう根治度A, Bの幽門側胃切除が施行され, リンパ節移転陽性であった223例を対象とした.総転移リンパ節数が1〜2個, 3〜6個, 7個以上の症例群それぞれにつき, 壁在リンパ節のうち郭清手技の影響が少ない#3, 4d, 5, 6の摘出個数の合計(平均20±10)が19個以下の群と20個以上の群とに分け, 累積生存率を比較した. 転移リンパ節1〜2個および7個以上の症例では壁在リンパ節摘出個数による生存率の差はみられなかったが, 転移リンパ節3〜6個の症例では, 壁在リンパ節摘出個数19個以下の群で5年生存率が75%, 20個以上の群で92%と, 19個以下の群の方が有意に生存率が低かった(p<0.05).両群間で腫瘍の進行程度に差はなく, D-numberや第2群リンパ節の郭清個数にも差はなかった.壁在リンパ節の個数は遠位への転移に対する防御と捉えうる可能性が示唆された.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1998-04-01
著者
-
市倉 隆
防衛医科大学校外科学講座
-
望月 英隆
防衛医科大学校外科学講座
-
古谷 嘉隆
袖ヶ浦さつき台病院外科
-
市倉 隆
防衛医科大学校 外科
-
古谷 嘉隆
防衛医科大学校第1外科
-
望月 英隆
防衛医科大学校 外科
-
望月 英隆
防衛医科大学校
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