消化器癌患者における natural killer (NK) 活性に関する臨床的研究
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概要
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胃癌を主とする消化器癌患者の natural killer (NK) 活性を測定分析し以下の結果を得た. 1) 末梢血リンパ球NK活性は対照群に比べ消化器癌患者で有意 (p<0.001) の低下がみられた. 2) 胃癌患者の NK 活性は組織学的進行度とともに低下した. 3) 脾摘例における脾細胞 NK 活性は胃癌群で門脈圧亢進症群に比べ低かった. 4) 末梢血リンパ球幼若化反応と NK 活性とは相関しなかった. 5) 胃癌患者の NK 活性は術後1週で低下し2週以降からの回復する傾向があったが stage IV では低値のままで進行度による差があった. 以上より NK 活性の経時的測定は癌患者の治療効果や予後の追跡判定に有用であると考える.
- 1985-08-01
著者
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高尾 尊身
鹿児島大学
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加治佐 隆
鹿児島大学第1外科
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野村 秀洋
慈愛会今村病院外科
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野村 秀洋
鹿児島大学
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加治佐 隆
鹿児島大学
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西 満正
癌研究会附属病院名誉院長
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前之原 茂穂
鹿児島大学 第1外科
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愛甲 孝
鹿児島大学
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加治 佐隆
鹿児島大学医学部第1外科
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西 満正
癌研究会附属病院
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