肺保存後の肺水腫に対する膠質浸透圧性物質の有用性 : 肺保存液中のHESの至適濃度と肺水腫の発生

元データ 1998-07-15 特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会

概要

肺保存液中のHydroxyethyl starch(HES)の濃度が保存中・再潅流初期の肺水腫の程度に及ぼす影響を検討した.雑種成犬より心肺を摘出し, room airで換気しつつ4℃, 500mlのI群)modified-Collins(CM)液(n=6), II群)CM液+3%HES(n=6), III群)CM液+6%HES(n=8), IV群)CM液+9%HES(n=5)でflushした.24時間冷却浸漬保存後, 左肺を分離して潅流モデル(換気量20ml/kg/回, 10回/分, room air, 送血量10ml/kg/分)に接続し, 2時間観察した.潅流前後に肺血管外水分量・組織蛋白質を測定, 潅流前後の組織所見を検討した.実験結果では, 2時間潅流後の肺血管外水分量がI群:88.9±2.1%, II群:86.6±2.3%, III群:84.6±1.7%, IV群:85.6±2.4%で, I-III, I-IV群間には有意差が認められた.組織蛋白量も2時間後でIII・IV群がI・II群より有意に低値であった.潅流前後の組織像はIV群で肺水腫が最も軽微で, やや高膠質圧の液の方が保存中・再潅流後の肺水腫を抑制することが示唆された.

著者

富田 正雄 宮崎医科大学第2外科
田川 努 長崎大学医学部・歯学部付属病院第1外科
村岡 昌司 長崎大学医学部第1外科
綾部 公懿 長崎大学医学部第1外科
富田 正雄 長崎大学医学部第一外科
山本 聡 長崎大学医学部第一外科
川原 克信 長崎大学医学部第1外科
中村 昭博 長崎大学医学部第1外科
高橋 孝郎 長崎大学医学部第1外科
中村 昭博 北九州市立八幡病院呼吸器外科
衛藤 明香 長崎大学医学部第一外科
富田 正雄 長崎大学 第1外科
高橋 孝郎 国病機構長崎神経医療センター外科
富田 正雄 長崎大学医学部第1外科
村岡 昌司 長崎大学医学部 第1外科
中村 昭博 長崎大学医学部 第1外科
川原 克信 長崎大学医学部 第1外科
田川 努 長崎大学医学部 第1外科
富田 正雄 長崎大学医学部 第1外科
高橋 孝郎 長崎大学医学部 第1外科
綾部 公懿 長崎大学医学部 第1外科

関連論文

▼もっと見る