二標本モデルにおける推測法の比較
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概要
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分散が等しい2標本モデルにおける平均の同等性の検定法と平均の差の推定法として,正規分布の下で最良なパラメトリック法,順位によるノンパラメトリック法,Huber (1964)の頑健性をもつ漸近的に正規分布の近傍で最良となるセミパラメトリック法がある.これら3種の検定統計量に基づく並べ替え検定のアルゴリズムを紹介し,シミュレーションにより小標本でのそれらの検出力の比較を行う.さらに,セミパラメトリック推定法についてアルゴリズムを紹介し,平均2乗誤差により小標本でのパラメトリック推定法,ノンパラメトリック推定法,セミパラメトリック推定法の比較を行う.これらの比較により,観測値が正規分布ではないが正規分布に近い分布に従っていればセミパラメトリック法を使うことを,観測値が正規分布から大きく離れた分布に従う場合はノンパラメトリック法を使うことが勧められる. 生のデータをパラメトリック法,ノンパラメトリック法,セミパラメトリック法のいずれを使って解析すればよいかはブートストラップ法により選択できるがブートストラップによる選択法の問題点を疑似乱数と実際の生のデータにより指摘し,手法の効率をブートストラップにより推定した場合,その推定量は実際の効率とはかなり異なることが検証できる.
- 1999-04-30
著者
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