トーマス・ジェファーソンとアメリカ理神論 (聖学院大学創立10周年記念論文集)
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概要
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本論文は十八世紀後半から十九世紀第一・四半期のアメリカの指導階級の人々の間に広く影響を及ぼし、あわや国家的宗教にさえ発展する様相を持った理神論について、その思想的根源を追及し、当時のヨーロッパを風靡した啓蒙思想、特にフランシス・ベーコンの数学的論理、ジョン・ニュートンの科学思想、ジョン・ロックの心理考察などの思想を総合的に体系化してポスト・コロニアル・アメリカに紹介された「新しき体系的知識」を土台として形成されて、啓蒙思想を基いとする「アメリカ理神論」となったことを説明した。本論文はトーマス・ジェファーソンの生涯と思想よりアメリカ理神論の本体を追及した。この思想は同氏が生涯を通して残した親戚・家族・友人への膨大な書簡集と自叙伝のうちに殊更に述べられているが、研究資料の多くをその書簡および自叙伝のうちに求めた。ジェファーソンの宗教観を分析した後に何故理神論が国家的宗教に発展しえなかったか著者の私見を述べてみた。
- 聖学院大学の論文
- 1999-03-25
聖学院大学 | 論文
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