m-LiPS規律を含む循環型待ち行列網の滞在時間について
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概要
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窓口1、2からなる循環待ち行列網において、窓口1の規律はFCFSであり、窓口2の規律はm-LiPSであるモデルを考察する。m-LiPSとはサービス率が列の長さに依存する規律の一種で、最大m個のジョブに対して迄そのサービス能力を等配分してサービスする規律である。M個のイニシエーターを持つ計算機システムのモデルになっている。m=1ならばFCFSと一致し、mが網内のジョブ数以上ならばPSと同じになる。要求サービス時間は何れの窓口においても、指数分布に従うものとする。ここでは一個のジョブの窓口1、2での滞在時間の同時分布を考察する。これには網の時間経過に依る変化を考慮しなくてはならず、平衡確率分布だけでは充分ではない。待ち行列過程が時問的に可逆なマルコフ過程になることから窓口1の退去時点での網の状態と滞在時間の同時分布を導き、これからラプラス変換と1、2次のモーメントを与える連立方程式を導く。これにより、いくつかの場合について相関係数と和の変動係数を求めている。
- 社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会の論文
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