塩味の強さにおよぼす微結晶セルロースの影響
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概要
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微結晶セルロ一ス(アビセルRC-N30)を用いて懸濁液を調製し,汁ものを想定した食塩濃度における懸濁液中での食塩の呈味の強さを官能検査により検討し,以下の結果を得た。1)徴結晶セルロースを添加した食塩水溶液の主観的等価濃度(PSE)は無添加の場合のPSEと比べて低下したが,95%信頼区間に重なりがなく有意に低下したのは,次の場合であった。・食塩濃度0.4%では徴結晶セル胆一ス4.0%添加の場含・食塩濃度0.7%では微結晶セルロース2.0,4.0%添加の場合・食塩濃度1.0%では徴結晶セルロース0.5,1.0,4.0%添加の場合2)95%信頼区間でみると食塩濃度1.3%では徴結晶セルロース添加液のPSEの降下はいずれも有意でなかった。3)呈味効率は食塩0.7%と1.0%で徴結晶セルロ一ス4.0%添加の場合の0.89が最も低く,その他は0.90以上であった。終わりに臨んで,味噌汁を懸濁液としてとらえることの例示唆をいただきましたお茶の水女子大学名誉教授松元文子先生,実験にあたり種六の御指導と便宜をはかっていただきましたお茶の水女子大学教授島田淳子先生に厚くお礼中し上げます。なお,試料のアビセルRC-N30を提供してくださいました旭化成工業株式会杜と官能検査に御協力頂きましたお茶の水女子大学調理学研究室員の方々に深謝いたします。
- 1992-05-20
著者
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