大量調理におけるブラウンルーの標準化について
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概要
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大量調理におけるブラウンルーの標準化を目的に、昇温速度の異なるブラウンルーを調製し、ブラウンルーの客観的な指標を明らかにすると共に標準化の要因について検討した結果、次のようなことが明らかになった。1.昇温速度を変化させて、加熱最終温度(180℃)一定ルーを調製した。1)ブラウンルーの色は、内部温度が同じであっても、昇温速度の大小により異なることが明らかになった。2)ブラウンルーの色は未加熱試料との色差ΔE=47のものがもっとも評価が高かった。3)ルー希釈加熱液の見かけの粘度はルーの内部温度が高くなるほど低く、この傾向は昇温速度の小さいルーほど著しかった。4)官能検査の結果、昇温速度の小さいルーの希釈加熱液は昇温速度の大きいものより有意に好まれた。2.昇温速度を変化させて、仕上がりの色一定(ΔE=47)ルーを調製した。1)昇温速度が大きいほど加熱最終温度は高温を要し、昇温速度が小さくなると加熱最終温度は低温でも目標の色に到達した。本実験条件の昇温速度が大きいルーの加熱最終温度は220℃、昇温速度が小さいものは175℃の範囲であった。2)ΔE=47に調製したルーおよび希釈加熱液の官能検査の結果は、ルーの炒め時間は約150分以上のものが有意に好まれた。また煮込み時間は、昇温速度の小さいルーは、1時間煮込んだものに比べ、2時間煮込んだものが有意に好まれた。
- 日本調理科学会の論文
- 1992-05-20
著者
-
堤 ちはる
青葉学園短期大学
-
三好 恵子
女子栄養大学短期大学部
-
三好 恵子
女子栄養短期大学
-
谷 武子
女子栄養短期大学
-
殿塚 婦美子
女子栄養短期大学
-
殿塚 婦美子
女子栄養大学短期大学部
-
伊藤 至乃
女子栄養短期大学給食管理研究室
-
谷 武子
女子栄養大学短期大学部
-
殿塚 婦美子
女子栄養大学
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