カツオ肝臓エキスの乳酸菌発育促進効果
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概要
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加糖脱脂乳培地におけるカツオ肝臓エキスの乳酸菌の発育におよぼす影響について, 酸生成量を菌の発育度の指標として検討し, 次の結果を得た。1.カツオ肝臓エキスはLactobacillus casei (YIT-9018)とLact. acidophilusに若干の発育促進効果を示した。2.カツオ肝臓エキスを灰化すると, この両菌に対する発育促進効果が著しく小さくなった。これは, カツオ肝臓エキスのMn含量が少ないためであろう。3.また, カツオ肝臓エキスとMnとを加えたものは, Mnのみを添加したものより発育促進効果が大きくなった。これらの結果から, この両菌に対するカツオ肝臓エキスの発育促進物質の主体は有機質と考えられる。4.カツオ肝臓エキスは日本乳業技術協会分譲菌のLact. helveticus B-1,Lact. acidophilus L-54,Lact. burgaricus B-5b, Lact. casei L-14,Str. thermophilus 510の発育を大なり小なり促進した。しかし, Str. lactis 527の発育にはほとんど影響を与えなかった。これらの発育促進効果は, Lact. acidophilus L-54,Lact. burgaricus B-5b, Lact. casei L-14に対しては米胚芽水抽出液やアオサ水抽出液の発育促進効果より小さかったが, Lact. helveticus B-1に対してはかなり大きかった。
- 1987-12-30
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