家蚕の絹糸腺に関する研究 : III. Nd 蚕絹糸腺の特異性 (2)
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概要
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Nd 蚕絹糸腺の特異性, 特にその絹質物分泌に関する組織学的, 生理学的ならびに生化学的な検討をして, つぎの結果を得た。1. 熟蚕期の Nd 蚕中部絹糸腺内の sericin 量は正常蚕よりも甚だ多い。これは退化した後部絹糸腺の機能を補う代償的成長であると考えられる。2. ^<14>C-glycine の取込みを正常蚕と Nd 蚕について比較した結果, その取込みは, 後部絹糸腺においては Nd 蚕の方が著しく少ないのに対し, 中部絹糸腺では逆に Nd 蚕の方が遙かに多い。これは Nd 蚕後部絹糸腺の機能退化と, Nd 蚕中部絹糸腺の代償成長とを明示していると考えられる。3. 熟蚕後部絹糸腺に含まれる DNA および RNA 量は+>Nd_2>Nd_1 の関係にある。また中部絹糸腺に含まれる DNA 量は+, Nd_1,Nd_2 の間に大きな相違はないが, RNA 量は Nd>+の関係にある。
- 福岡国際大学・福岡女子短期大学の論文
- 1972-03-31
福岡国際大学・福岡女子短期大学 | 論文
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