2つのパターンモデル構成作用素の、λ言語論理による合成法

概要

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パターンモデルTφとは原パターンφと同じに見えたり,聞こえたりするようなものである(同一知覚原理).このようなパターンモデルTφを出力する写像をモデル構成作用素という.モデル構成作用素Tがパターン変形を吸収できるためには,零元不動点性,正定数倍不変性,ベキ等性,非零写像性という4性質を満たさなければならない.本論文では,2つのモデル構成作用素を合成し,新しいTを再帰的に得ることを試みる.2つのモデル構成作用素双方のパターン変形に関する吸収能力を統合した能力を持つTを再帰的に得ることを試み,4定理2〜5を得ている.Tの集合は一般に単位元を持つ半群,線形空間などを形成しない(定理1). 2定理2,3では,特徴抽出後定まる2つのモデル構成作用素から,上述の4性質を満たすように,Tを再帰的に構成するmin手法,max手法が研究されている.定理4では、2つのモデル構成作用素の合成積が再び,モデル構成作用素Tになるための条件が作用素同士の可換性であることが指摘されている.定理5では,殆ど無制限に2つのモデル構成作用素からモデル構成作用素Tを再帰的に構成できる単方向積の存在と構造が明らかにされている.