東オングル島の陸氷と淡水藻の植生(生物部門)(<特集>南極シンポジウム)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
東オングル島には小さい池が20あまりと小さい川が2つと到る所に湿地がみられるがこれらには次のように淡水藻が豊富にみられた.1.池 池底の砂の中には大抵の池にはSynechococcusが普通にみられ,Oscillatoria,Anabaena,Nodularia,Nostoc,Phormidumなどのラン藻類が多くみられた.2,3の池では緑藻のChlamydomonasがかなり沢山みられ,Peniumも時々みうけた.ケイ藻ではNaviculaが比較的に広く分布しており,Hantzschiaも普通にみられた.2,3の池では池底の石がラン藻のDichothrixのために暗青色を呈していた.また2,3の池ではラン藻Nostocのコロニーが沢山集まっているのがみとめられた.池の藻類は種,量共にラン藻が大変多く,Synechococcus,Dichothrix,Nostocが優占種であった.2,3の池では緑藻Chlamydomonasが優占種であった.ケイ藻のNavicula,緑藻のPeniumは亜優占種で比較的広くみられた.2.川 1つの川では藻類が豊富で,底の石には緑藻のUlothrixが附着し,ケイ藻のNavicula,Hanlzschia,ラン藻のNodularia,Oscillatoria,Phormidiumがかなり沢山附着していた.他の川では藻類は大変少なかった.川の藻類は緑藻が優占種でケイ藻,ラン藻は亜優占種であった.3.湿地 残雪や池の周囲にみられるもので,ケイ藻のHantzschiaが優占種で,ケイ藻のNavicua,Pinnularia,ラン藻のAnabaena,Aphanothece,Nodularia,Oscillatoria,Synechococcus緑藻のPeniumがみられた.湿地ではケイ藻が優占種であった.
- 国立極地研究所の論文
著者
関連論文
- 北氷洋における底型プランクトン氷 : 北氷洋の一次生産の基本構造としての海氷中の微細藻類の増殖について
- 南氷洋の1次生産の基本的構造としてのプランクトン氷(極地海洋学シンポジウム)
- 東オングル島のケイ藻植生と水質環境(英文)
- マクマード基地付近のケイ藻植生
- 南極大陸かすみ岩露岩地帯の藻類植生
- オングル島のコケの小観察
- マラジョージナヤ基地とミルニー基地で得たケイ藻
- 南極エンダービー陸地沖で得た柱状採泥の微化石分析
- アラスカ,ポイントバローの着色海氷から得たケイ藻類(予報)
- 南ジョージア産ケイ藻類(予報)
- ロス島ロイド岬(南極)露岩帯のケイ藻植生
- 南極大陸ビボーグオーセネとオングルカルベン島のケイ藻
- 南極大陸カスミ岩露岩地帯のケイ藻植生
- 南極プリンスオラフ海岸新南岩露岩地帯のケイ藻
- 南極の氷雪藻類(生物部門)(南極シンポジウム)
- オングル島付近から分離した微細藻類(生物部門)(南極シンポジウム)
- 東オングル島の陸氷と淡水藻の植生(生物部門)(南極シンポジウム)
- 東オングル島より得たケイ藻(予報)2
- 西オングル島大池より得たケイ藻
- 東オングル島より得たケイ藻(予報)(日本南極地域観測隊の報告)