北海道十勝地方におけるシロモンヤガの発生予測
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概要
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シロモンヤガ成虫の誘殺消長を,北海道農業試験場畑作管理部圃場に設置した誘殺灯で,1973年から1986年に調査した。そのうち1973年から1983年の結果と気象要因等との関係を検討し,1984年から1986年に検証した。1) 越冬世代,第1世代の平均50%誘殺日はそれぞれ6月28日,9月3日であった。各世代の平均誘殺数は越冬世代757頭,第1世代5,900頭で,第1世代の多い2山型の誘殺消長を示した。2) 各世代の50%誘殺日は,飼育実験より得られた発育零点,有効積算温度を用いた予測よりも,積算温度の変動係数を最小にする臨界温度,積算温度からの予測のほうが誤差が少なかった。3) 越冬世代誘殺数と前年第1世代誘殺数,気象要因との関係を変数選択による重回帰分析により求めた。説明変数には前年の10, 12月と当年6月の降水量が選択された。予測は成虫発生時期直前の6月の気象要因を除いて行ったが,実誘殺数と推定値の変動傾向は一致した。4) 第1世代誘殺数については,前世代誘殺数,7月平均気温,8月日照時間が変数として選択されたが,これらによっては誘殺数を十分に説明することができなかった。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1991-08-25
著者
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