殺〓剤抵抗性リンゴハダニ(Panonychus ulmi(KOCH)Acarina Tetranychidae)の出現について
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概要
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東北農業試験場園芸部の果樹園では殺〓剤連用試験の際1958∼60年にわたって,リンゴハダニに対するフェンカプトンの効力低下を認めた。このフェンカプトン連用区のリンゴハダニ(Ph個体群)を弘前市在府町の薬剤無散布樹のリンゴハダニ(M個体群)と室内殺虫試験により比較したところ,フェンカプトンの場合LC50がM個体群の95.35倍,ホリドール・エチルの場合4.45倍であり,濃度死亡率回帰直線の傾きもそれぞれ有意に異なっていた。以上の結果からほ場におけるフェンカプトンの効力低下はPh個体群の抵抗性増大によるものと考えられる。Ph個体群はフェンカプトンおよびホリドールに対して抵抗性を示したが,抵抗性の程度はフェンカプトンに対しては大きく,ホリドールに対しては小さい。また濃度死亡率回帰直線の傾きもフェンカプトンに対してはph個体群のほうが急傾斜であるが,ホリドールに対しては逆の関係である。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1961-12-30
著者
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