エチルチオメトンの土壌中での動向
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概要
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エチルチオメトンを畑土壤および水田土壤に施用し,安定性,移動性およびその酸化経路について検討した。その結果1) エチルチオメトンは畑土壤中では急速に酸化された化合物となるが,その酸化体は安定であり,しかも依然として殺虫力を有している。土壤中での酸化は側鎖-C-S-C-のSが酸化されてエチルチオメトン・スルホキサイド(P=S, SO)さらにスルホン(P=S, SO2)になる場合が大部分であり,P=SのSがOに酸化されたoxygen analogs P=O体は非常に少ない。2) エチルチオメトンは水田状態でも畑状態と同様に酸化されて行くが,酸化の速度が畑状態よりはるかに早く,P=O体も生成されるがその安定性は劣る。3) 滅菌土壤ではエチルチオメトンの酸化・分解は比較的少なく,このことから土壤中の酸化とその安定性および分解には土壤微生物が何らかの形で関係しているものと思われる。4) エチルチオメトンは土壤中で処理層より上・下層へと移動し,移動したものの大部分は酸化体として検出された。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1971-06-25
著者
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