土の水分保持曲線
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概要
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土中水の量は地球上に存在する水の2%以下であるが、それは気候や生態そして文化に大きな影響を与えている。土中水の性質は、土中水分量と土中水分のエネルギーとの関係を表現する水分保持曲線によって理解することが出来る。砂質土の水分保持曲線は、エネルギーが水の表面張力と空気-水界面が形成されている場所の間隙径とによって定義されるので、土の間隙をモデル化することにより理論的に誘導することが出来る。X型とO型という間隙をモデルとして設定すれば、理論水分保持曲線はヒステリシス現象や土の構造の影響をも表現する。粘質土について言えば、その水分保持曲線は、水分子と2 : 1型粘土鉱物とのあいだに働くファンデルワールス引力による土中水のケミカルポテンシャル低下を計算すれば解析することが出来る。一例として、乾燥密度が1.0Mg/m^3の圧縮ベントナイトの水分保持曲線が、1-2層の水分子層からなる層間水と1-6層の水分子からなる外表面吸着水とから成り立っていることが示されている。
- 神戸大学の論文
- 1999-02-15
著者
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