「山地民」と「山の民」 : 北タイ「チャウ・カウ」研究への新たなる視座を求めて
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概要
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本稿は東南アジア地域における民族間のハイアラキーの問題を新たな角度から分析するための視点を提供する1つの試論である。北タイの「山地民」は,国家の中枢を握るタイ平地民に対して「チャウ・カウ(山地民)」の名のもとに一括され,構造的弱者として位置付けられてきた。しかし,「山地民」であるモン族とカレン族の関係に注目すると,山地民内における相互認識の齟齬が認められ,このような平板な政治的呼称では包摂され尽くせぬ地域的レヴェルにおける個々の民族の文化的多様性,重層性が浮き彫りにされる。本稿では分析を進めていくうえで,国家的レヴェルでは「山地民」を,山地民内の関係あるいは伝統的な平地民との関係を示す地域的レヴェルでは「山の民」を用い,チェンマイ県のモン族のH村で収集した資料に基づき,両側面から捉えることによって,その実態をダイナミックかつ立体的に描こうと努めた。
- 1993-06-30
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