ビジネス実務教育の効果的な指導 : 総合的学習を通して
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概要
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最近の企業動向を見てみると, 企業の業務内容や機構は勿論のこと, 企業の求める人材像にも大きな変化が見られる。特に, 知的生産者としての人材を求める企業が増えている。知的生産者としての条件は, 常に問題意識を持ち, 前向きに, 意欲的に職務をこなす能力, そして, それを伝える表現力(プレゼンテーション能力, コミュニケーション能力など)であり, 人間性, 態度の面が大きいウエイトを占める。 これらの能力は一朝一夕に身につくものではない。まして, 短大の2年間という短い期間に, どのようにして指導し, 能力育成を目指すか我々ビジネス教育の担当者としての課題である。そこで, 本稿では, その能力育成の糸口として総合的学習の導入を試みた。総合的学習の定義にはいろいろ考えられるが, ここでは, 筆者担当の教育科目「秘書実務」の指導を事例とし, 「秘書実務」一科目の中の指導内容, 指導事項を有機的に相互関連したカリキュラムを編成し, その指導の在り方を指示する用語として考えたものである。 総合的学習は, 体験によって自己発見, 自己確認する場面があり, そのことが実社会を想定できる特徴を持っており, この点を柱として, 職場で生きて働く力, 活動力の養成を目指すことをねらった。 ・総合的学習は, 短期間の中にビジネス社会の擬似体験が可能な要素が含まれているため, 学習者が生き生きと学習し, そのことが企業の求める人材像に近づくことになる。 ・総合的学習は, 基本学習の内容の周知徹底が重要であり, 常に基本的な知識, 技能のフィードバックをしながら実力養成に結びつく。 ・有機的に相互関連したカリキュラムの編成で, 実務的な場面における総務的業務, 事務処理業務, 対人関係処理業務に直面した指導が可能であり, 実践的なマナーや心づかいの理解につながる。 ・キャリア形成のためには, ビジネス実務を自ら創り出す能力が大切であり, このような能力が働かなければ知識や技能の活性化はあり得ない。この点からも総合的学習の効果は大きい。 以上のようなことから, ビジネス実務教育に総合的学習を導入することは, 知的生産者としての能力育成に効果的であることが認められる。
- 1998-03-10
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