女子バスケットボール選手の栄養状態 第2報 : 春の合宿時調査
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概要
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スポーツ選手の栄養補給の処方を、種目バスケットボールの女子選手について作成するため、栄養状態と疲労に注目し、第1報で実態調査を報告した。バスケットボールは、栄養補給の面からは、エネルギーおよび栄養素に関する所要量は、持久性と瞬発性の中間的値と報告されている。第1報で被験者の中で血清鉄の欠乏している状態が見られた。第2報では鉄の摂取に焦点をおき、血清鉄との関係に視点をおき研究を行ったので報告する。被験者は、女子学生で年令19才、7名のバスケットボール選手である。調査項目は第1報と同一である。結果を合宿前と後で比較すると、(1)体重・BMIについては変化がなかった。(2)鉄の摂取量は平均25mg/日(食事より13mg、鉄剤より12mg)で、血清鉄の値は平均で、前95r/l、後89r/lで差があり、後が低値を示した。バスケットボールの運動負荷は大きい。(3)心理テストのPOMSでは、合宿後に疲労の得点が高い。モデル得点と比較すると活動性の得点が顕著に低値で精神の状態は身体の疲労と関連することが示唆された。以上のことから、合宿は平常練習よりオーバートレーニングとなり、栄養素摂取量中、特に鉄の摂取量を考慮した鉄剤投与でも期間が短いこともあり、顕著な血清鉄の好転とはならなかった。今後、季節変動(夏)鉄摂取との関係、エネルギー源としての三大栄養素の比率についても検討を行いたい。
- 1996-12-20
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