ナイチンゲール活動にみる地区診断
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概要
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ナイチンゲールが行ったインドでの活動を振り返ることで,今後の地区看護活動に生かす示唆を得ることを目的として本研究を行った。ナイチンゲールの著述から,インドでの活動に関する2篇「インド駐留陸軍の保健に関する勅撰委員会によって委託された駐屯地報告書の中の調査報告に関する所見」と「インドにおける生と死-1873年ノーヴイッチにおける英国社会科学協会の学会へ寄せた論文」の内容を,新田則行氏が示す地区診断の過程に対応させることで,以下のことが明確になった。1.ナイチンゲールが150年前にインドの衛生改革を行った際,地区診断の考え方をとり入れた活動を行っていたことが明らかになった。2.地区診断の各過程で,個人と社会を常に関連させることを意図的に行うことが重要であることが示唆された。3.地区の実態把握のためには,生活様式,生活形態の把握,既存資料を読みとることの重要性が,再確認された。4.健康問題のアセスメントでは,原因・背景の明確化の重要性が確認された。150年前のインドでの活動から得た結果を考慮し,地区診断のあり方を今後検討していきたい。
- 2000-03-29
著者
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