複合ウンモ双晶の推論及び同定 : 最小菱形単位アプローチの拡張
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概要
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ウンモは主な造岩鉱物の一つであり,一つの単位層が積み重なることによって様々な種類(ポリタイプ)が形成される。X線或いは電子線の回折図形に表れる反射の強度分布の周期性を利用すると積層順序を決定することが出来る。しかし,双晶がある場合には上記の決定法は応用が難くなる。従って,実験で得られた回折図形を解釈する際に先ずは双晶の存在を確かめる必要がある。「最小菱形単位」という逆格子の非対称単位を利用することによって最も単純なポリタイプ(1M)の双晶の有無および双晶則を同定することが出来る。他のポリタイプにおいて,陽イオン置換などによる構造の変形によって弱い反射が目折図形に現れるので同様の方法を応用出来なくなる。ただし,その弱い反射を無視すれは全てのポリタイプにおいて上記の同定法が利用可能なことを本論文で数学的証明する。
- 帝京平成大学の論文
- 1999-06-30